
病院紹介
院長挨拶・理念
院長ご挨拶
新緑が美しい季節となりました。地域の皆様には日頃から当院に、ご指導、 ご支援を賜り誠にありがとうございます。厚く御礼申し上げます。
新型コロナの感染症法上の位置付けが5類に引き下げられて、ちょうど1年が経過しました。 今では社会の空気もずいぶん変わりました。そして当院も感染対策には引き続き留意しつつも、 ほぼコロナ前の通常診療体制に戻すことができました。振り返れば本当にしんどくつらい3年半でしたが、 当院の感染制御チームを中心としました職員と、地域の医療機関の皆様が一体となって感染対策連携を強化し、 多くの地域住民の健康保全の一翼を担えましたことは、今後に向けましても大変大きな収穫であったと考えています。 引き続きよろしくお願い申し上げます。
さて当院は、1915(大正4)年に旧国鉄職員とその家族のための職域病院として創立されました。 その後、地域の皆様のご理解、ご協力の下、1982(昭和57)年に一般診療を開始致しました。 1987(昭和62)年に国鉄の分割民営化に伴いJR西日本の直営病院となり、 2000(平成12)年の現在地への新築移転を経まして、来年創立110周年の節目を迎える予定です。
最近の当院の病院機能に関する事としまして、国の新しい制度である「紹介受診重点医療機関」の認定を、 昨年8月に受けることができました。これにより、 医療資源を重点的に活用する外来診療を地域で基幹的に担う医療機関として位置づけられたことになり、 当院を初診で受診される方には原則紹介状が必要となりました。地域の診療所やクリニックの先生方との役割分担を明確にし、 患者さんの紹介/逆紹介をより一層推進することで、医療の効率化と地域連携の更なる強化を図っていきたいと考えております。
また、皆さんお耳にされたことがあるかと思いますが、本年度から「医師の働き方改革」が開始されました。 当院では医師の時間外労働は、年間960時間が上限となりました。医師の厳格な勤怠管理を行うと共に、 多職種の医療スタッフ間でタスクシフト、タスクシェアを推進することで、 病院現場におけるこの大きな局面を乗り越えて行かねばなりません。診療状況に悪影響が及ぶこと無きよう、 また地域の皆様にご迷惑をおかけすることの無きよう取り組みを進めて参る所存ではありますが、 ご理解、ご協力の程よろしくお願い申し上げます。
結びとなりますが、今年は「ポストコロナへの挑戦」を合言葉に、 更なる病院機能強化と地域連携の推進に職員一同取り組んできております。 高度急性期/急性期医療から回復期リハビリテーション、緩和ケアまで、 切れ目のない医療を提供できる「地域と時代に求められる多機能型急性期病院」の理想形を引き続き目指して参りますので、 地域の皆様におかれましては、当院に対しますご指導、ご支援を、今後ともよろしくお願い申し上げます。
2024年(令和6年)5月1日
西日本旅客鉄道株式会社 大阪鉄道病院
院長 上田 祐二
理念
病院の理念
- 基本理念
- "私達は人間性を尊重し、謙虚で誠実な医療を提供します"
- 基本方針
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- 安全で良質な医療を実践し、信頼される病院を目指します。
- 多機能型急性期病院としてチーム医療を推進し、継続的な医療を提供します。
- 地域に根ざした病院としての役割を認識し、住民の皆さんの健康増進に努めます。
- 地域医療機関との連携を重視し、きめ細かな医療に努めます。
- 専門性を追求し、医療レベルの向上と人材の育成に努めます。
患者さんの権利
大阪鉄道病院は、以下に掲げる患者さんの権利を尊重します。
-
- 一人の人間として人格や価値観が尊重され、人間としての尊厳が守られる権利
- 宗教、国籍、性別、年齢、社会的地位、病気の性質、障害の状態によって差別されず、全ての人が公平に医療を受ける権利
- 診療について十分な説明を受け、必要な情報を得る権利
- 自らの価値観に基づき医療を自己選択する権利
- セカンドオピニオン(他の医療機関の医療者の意見)を求める権利
- 診療に関する記録の開示を求める権利
- 個人情報及びプライバシーを守られる権利
- 医療費の説明及び医療費の公的援助に関する情報を受ける権利
- 病院に提言・相談をする権利
患者さんに守っていただく事項
大阪鉄道病院は患者さん及び病院の双方がお互いを尊重しあうことが最善の医療につながるものと考えます。
患者さんは次の事項をお守りください。
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- 心身の健康状態、その他の必要事項について、正確で詳細な情報をお伝えください。
- 検査や治療などの医療行為は、理解し、合意の上で受けてください。
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患者さんまたはご家族が、下記のような迷惑行為を行ったり、
当院の職員に対する不当な要求により業務妨害を行う等の事由がある場合、
診療・入院をお断りし、状況に応じて退院していただきます。
- ① 病院内で大声を出したり、病院内の器物破損の行為があった場合
- ② 飲酒・喫煙があった場合
- ③ 身体的暴力や暴言、あるいはセクシャルハラスメントやストーカー行為と判断された場合
- ④ その他、他の方々にご迷惑のかかる行為があった場合
- 当院では、患者さん及び職員の個人情報やプライバシーを保護するため、 当院の許可なく施設及び敷地内で録音や撮影・録画を行うことを禁止しています。 また、個別に許可した場合でも、録音や撮影・録画したデータをSNSなどのインターネット上で公開することを禁止します。
- 携帯電話の使用を制限している場所では、ご使用をご遠慮ください。
- 多額の現金や貴重品は紛失・盗難防止のためにもお持ちにならないようにしてください。
- 医療費の支払請求を受けたときは、速やかにお支払いくださるようにお願いいたします。
個人情報保護方針
当院は、信頼の医療に向けて、患者さんに良い医療を受けていただけるよう日々努力を重ねています。 「患者さんの個人情報」につきましても適切に保護し管理することが非常に重要であると考えております。 そのため、当院では、以下の個人情報保護方針を定め確実な履行に努めます。
- (1) 個人情報の収集について
- 当院が患者さんの個人情報を収集する場合、診療、看護及び患者さんの医療にかかわる範囲で行います。 その他の目的に個人情報を利用する場合は利用目的を、あらかじめお知らせし、ご了解を得た上で実施いたします。
- (2) 個人情報の利用及び提供について
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当院は、患者さんの個人情報の利用につきましては以下の場合を除き、本来の利用目的の範囲を超えて使用いたしません。
- 患者さんの了解を得た場合
- 個人を識別あるいは特定できない状態に加工して利用する場合
- 法令等により提供を要求された場合
- (3) 個人情報の適正管理について
- 当院は、患者さんの個人情報について、正確かつ最新の状態に保ち、 患者さんの個人情報の漏えい、紛失、破壊、改ざんまたは患者さんの個人情報への不正なアクセスを防止することに努めます。
- (4) 個人情報の確認・修正等について
- 当院は、患者さんの個人情報について患者さんが開示を求められた場合には、 遅滞なく内容を確認し、当院の「診療録開示に関する内規」等に従って対応いたします。 また、内容が事実でない等の理由で訂正を求められた場合も、調査し適切に対応いたします。
- (5) 問合せ窓口
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当院の個人情報に関するご質問や患者さんの個人情報のお問合せは以下の窓口でお受けいたします。
- 個人情報保護相談窓口
- 専用の窓口を平日13時から15時に開設しますのでなるべくこの時間帯にご利用ください。 なお、上記以外の時間帯については1階受付けカウンターへお申し付けください。
- (6) 法令等の遵守と個人情報保護の仕組みの改善
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当院は、個人情報保護に関する日本の法令、厚生労働省のガイドライン、医学関連分野の関連指針、 その他の規範を遵守するとともに、上記の各項目の見直しを適宜行い、個人情報保護の仕組みの継続的な改善を図ります。
この方針は、患者さんのみならず、当院の職員及び当院と関係あるすべての個人情報についても上記と同様に取り扱います。(注)第三者とは、患者さん本人及び病院以外をいい、本来の利用目的に該当しない、 または患者さん本人よりその個人情報の利用の同意を得られていない団体又は個人をさす。
患者さんの個人情報の利用目的
大阪鉄道病院は、患者さんの個人情報については下記の目的に利用し、その取扱いには万全の体制で取組んでいます。
当院における患者さんの個人情報の利用目的は以下のとおりです。
- 以下の内容について、同意しがたいものがある場合にはお申し出ください。
- お申し出のないものについて、ご同意していただけたものとして取り扱わせていただきます。
- これらのお申し出は、後からでも撤回、変更等をすることができます。
- 病院内での患者さん等に提供する医療サービス
- 病院内での医療保険事務等
- 病院内での医事・会計等管理運営業務
- 他の病院、診療所、薬局、訪問看護ステーション等との連携及び回答並びに外部の医師等への意見・助言の依頼
- 患者さん等への医療サービスを行ううえでの検体検査業務等の委託、ご家族等への説明
- 医療保険事務の委託、保険請求業務及び支払基金等からの照会への回答
- 事業者等から委託を受けた健康診断等を行った場合の事業者等へのその結果の通知
- 医師賠償責任保険などに係る団体、保険会社等への相談又は届出等
- 病院内での医療サービスや維持・改善のための基礎資料
- 病院内で行われる実習への協力、症例研究、及び学術研究
- 病院管理運営業務のうち外部監査機関への情報提供
匿名加工情報の作成及び第三者提供について
- 作成及び第三者提供する匿名加工情報について
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当院は、DPC(Diagnosis Procedure Combination)の導入の影響評価及び今後の DPC 制度の見直しを目的として
厚生労働省が収集し管理する情報(DPCデータ)を作成しています。
また、審査支払機関への請求のため、保険診療に係る費用につき、診療報酬明細書(レセプト)を作成しています。
DPC データは診療録及び診療報酬明細書の情報から、レセプトデータは医療機関情報・保険者情報・ 診療行為情報・医薬品情報・特定器材情報等から構成されています。
DPC データ並びにレセプトデータを利活用することにより、患者様に提供する医療の質の向上及びその効率的な運営が期待されます。 そのため、当院ではこれらのデータを匿名加工して匿名加工情報を作成し、継続的に第三者に提供しています。
なお、作成及び第三者提供する具体的な情報は下記に提示するとおりです。
- 作成及び第三者提供する匿名加工情報に含まれる個人に関する情報
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- DPCデータ(E ファイル・F ファイル・様式 1、D ファイル)
- Eファイル及びFファイル形式の外来データ
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電子レセプト(医科及びDPC)
氏名・住所・電話番号は含まれません。また、生年月日・郵便番号・各種保険証に関する情報は下記のように変換されます。
- ・生年月日:生年月及び入院時年齢に変換
- ・郵便番号:上 3桁のみに変換(下 4桁を削除)
- ・各種保険証に関する情報:保険者番号(※)のみに変換
※保険者番号とは健康保険事業の各運営主体を指す番号です。
- その他、上記の各情報と関連性を有すると合理的に認められる情報
- 匿名加工情報の提供方法
- 作成した匿名加工情報は、暗号化した後、提供先が運用管理するサーバへのアップロードまたは、 外部記録媒体を郵送する方法で提供します。
- 匿名加工情報の安全管理
- 作成した匿名加工情報は、第三者提供後速やかに削除し、当院で匿名加工情報を保管あるいは利用しません。
- 匿名加工情報に関する問合せ窓口
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当院における匿名加工情 報の作成及び第三者提 供等についてのお問合せは、下記窓口 までご連絡下さい。
大阪鉄道病院 企画課 診療録管理室
〒545-0053
大阪市阿倍野区松崎町1丁目2-22 TEL:06-6628-2221(内線2366)
受付時間:平日午前8時30分~午後5時
輸血拒否に関する基本方針
宗教的理由による輸血拒否に関する当院の基本方針
大阪鉄道病院では、以下の基本方針に則り、信仰上の理由による輸血拒否について対応いたします。
- 大阪鉄道病院では、患者さんが宗教的信念に基づいて輸血を拒否する場合、「相対的無輸血(※1)」 を基本方針として医療行為を行います。すなわち、 患者さんの信教の自由と自己決定権を尊重して可能な限り輸血を行わない治療に努めますが、 輸血以外に救命の手段がない場合は、医師の職業上の義務と良心に基づいて救命のために 必要な血液製剤を用いて輸血を実施させていただきます。
- 当院では、生命尊重の立場から「絶対的無輸血(※2)」での医療行為は行いません。 患者さんや家族(※3)等の関係者が、生命維持に必要な場合であっても輸血を行わない「絶対的無輸血」の立場である場合、 治療に時間的余裕がある時点で他医療機関への転院をお勧めいたします。 なお、その場合、転院可能な医療機関については患者さんや家族等の皆さんで探していただきます。
- 「相対的無輸血」についての説明を受けたうえで当院での治療を選択された場合、 輸血が生命の維持に必要になった時には、緊急避難的に必要な血液製剤を用いて輸血を実施させていただきます。
- 救急搬送時や院内での予期せぬ病状急変などの緊急時で、 絶対的無輸血に対応する医療機関への転院のための時間的余裕がなく、 救命のために輸血が必要な場合、患者及び家族(※3)等の関係者の意思に関わりなく 緊急避難的に必要な血液製剤を用いて輸血を実施させていただきます。
- 当院では、患者さんが提出する「輸血謝絶兼免責証明書」は受領いたしません。 当院から免責証明書を発行することはございません。
※1「相対的無輸血」:可能な限り無輸血治療に努めるが、輸血以外に救命の手段が ない場合には輸血を行うという立場・考え方
※2「絶対的無輸血」:いかなる事態になっても輸血を行わないという立場・考え方 ※3「家族」:両親、子供、配偶者、親権者をいう
参考)
日本医師会「医と倫理の基礎知識2018年版 エホバの証人と輸血」
https://www.med.or.jp/doctor/rinri/i_rinri/b06.html