加藤 武晴 (かとう たけはる)
- 役職
- 部長
- 専門分野
- IVR、画像診断
- 資格
- 日本医学放射線学会認定放射線診断専門医、日本IVR学会認定IVR専門医、日本核医学会PET核医学認定医、検診マンモグラフィ読影認定医、日本医学放射線学会研修指導者
診療科
特色
放射線科
当院のCT検査は、320列のマルチディテクターCTを導入し、従来のCTと比べて短時間で高画質な画像検査を行うとともに、 検査による被曝を低減するように努めています。MRI検査では1.5Tの解像度の高い装置を用いて撮像を行っており、 ラジオアイソトープを用いた核医学検査やマンモグラフィー検査など、様々な画像検査も施行しています。 検査により得られた画像を任意断面に再構成したり、3D画像を作成したりしながら、高繊細モニターにて診断しています。 他の医療機関からの依頼の画像検査も積極的に行っています。 また、画像をみながら低侵襲の治療を行うIVR(画像下治療)も数多く施行しています。 64列のマルチディテクターCTを搭載したハイブリッド型のIVR装置を導入し、 特に肝細胞癌のカテーテル治療(TACE)において性能を発揮しています。小さな肝細胞癌を早期に発見し、 限られた範囲の選択的な治療を行って、術後の肝機能の温存に貢献しています。
放射線治療科
■3次元放射線治療
最新の高エネルギーX線放射線治療装置(リニアック)を用いて、体の外から放射線を照射することで治療します。 体内の腫瘍は外部からは見ませんが、CTやMRI、PET検査等で位置や広がりを把握します。 画像で立体的な腫瘍の状態を把握し、腫瘍の形に合わせて、色々な方向から放射線を照射する方法が「3次元放射線治療」です。 当院では全症例で3次元放射線治療を行っています。 3次元放射線治療により放射線を腫瘍に集中させて治療の効果を上げ、一方では副作用が少なくなるように努めています。
さらに、放射線を照射する位置の精度を上げるために、画像誘導放射線治療(IGRT: Image-Guided Radiotherapy)を行なっています。 放射線治療装置に連動したX線撮影装置やCT撮影装置を使い、位置の“ずれ”を補正することで、 体の中の病巣に対して極めて正確(ミリ単位)に放射線を照射することが可能です。 その他、肺がんのように呼吸で移動する腫瘍の場合は、呼吸の状態を含めた4次元CTで腫瘍の移動範囲を評価し、 呼吸による“ずれ”を小さくする工夫をしています。 放射線を腫瘍に集中させて治療の効果を上げ、一方では副作用が少なくなるように努めています。
その他、当院では次の様な高精度放射線治療や内用療法を行っています。
■強度変調放射線治療(IMRT: Intensity Modulated Radiotherapy)
強度放射線治療(IMRT)とは、放射線の強さを複雑に変化させ、腫瘍の形状に合わせて照射を行う最新の治療技術です。 腫瘍に放射線を集中させることが期待でき、反対に周囲の正常組織への放射線を減らして副作用を減らすことが可能です。 先に述べた3次元放射線治療に較べ、さらに腫瘍の形状に合致した放射線の分布を得ることができます。 前立腺癌に対する強度変調放射線治療は手術と同等の治療効果と考えられています。 当院では、主に前立腺癌に対し強度変調放射線治療を行っています。 当院の強度変調放射線治療は、VMAT(Volumetric Modulated Arc Therapy)と呼ばれる強度変調回転照射で行っています。 VMATはIMRTの進化した治療方法で、照射時間が2〜3分と短時間で治療が行えるため患者さんの負担が軽くなります。
■定位放射線治療
いわゆる“ピンポイント照射”です。小さな腫瘍に対して、多方向から大線量の放射線を集中して照射する治療法です。 当院では主に肺の腫瘍に行っています。原発性肺癌の場合は、転移の無い、大きさが概ね3〜4cm以下で、 肺の末梢に腫瘍が存在する場合が適応となります。治療は連日4日〜5日間、1日1回で終了し、外来通院が可能です。 効果は手術に匹敵すると考えられ、副作用が少ないのが特徴です。
■内用療法
放射性同位元素(Radio Isotope; RI)を組み込んだ薬剤を、経口あるいは経静脈で体内に投与し、 悪性腫瘍や一部の良性疾患に対する効果を発現させる治療です。 当院では、骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌に対する 「ゾーフィゴ(放射性医薬品基準 塩化ラジウム(223Ra)注射液)治療」が可能です。 ご相談窓口は泌尿器科となります。
Elekta Synergy® エレクタ シナジー
革新的なイメージガイド放射線治療(IGRT)用リニアックです。 単発撮影や連続(透視)撮影だけでなく,コーンビーム技術による3次元のCT画像を撮影することができ, 臨床情報も含めた位置合わせが可能です。 従来は確認が困難であった軟部組織まで判別できるため,より正確な位置決めが可能になります。
ExacTrac Xray 6D
日々の治療に際して、放射線治療を行う直前に患者様を2方向からX線を使用して撮影します。 そのX線画像とCTデータを比較することで放射線をあてる位置の誤差を修正します。 水平移動及び、3方向に回転するロボット寝台により1mm以内の精度で、より正確なポジショニングを実現します。
AquillionTM LB
放射線を当てる場所を決めるCT撮影装置(放射線治療シミュレーター)です。 治療する範囲や照射する方法を決めるためCT画像を撮影し、治療計画用のコンピュターに画像を転送します。
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