病院紹介
画像診断センター
画像診断センターとは
当病院では、画像検査部門(放射線検査、内視鏡検査、生理検査)を集約した画像診断センターを設置しています。
ここでは各種の画像診断機器を備え、より少ない侵襲でより高度な診断と治療を提供します。
一部の検査については、地域医療連携室を通して地域診療所の先生から直接予約することができます。
放射線部門
一般撮影(レントゲン)
当院のレントゲン検査は、全てFPD(フラットパネルディテクタ)を用いたものになっています。 その中でも、一度のX線曝射で脊椎全体、下肢全体を撮影できる長尺型受光装置(富士フィルム製)を導入しております(ロングサイズDR)。 体の保持が難しく、体動のある患者さんにも有効で、より短時間・低線量で広範囲の撮影が可能です
マンモグラフィ
マンモグラフィ検査とは、乳房専用のレントゲン検査です。当院では、マンモグラフィ検診施設画像認定を取得しており、 より精度の高い診断を行えるようトモシンセシス機能付きマンモグラフィを導入しております。 また、日本乳がん検診精度管理中央機構の認定を取得したマンモグラフィ読影医師、及び撮影技師が在籍しています。
トモシンセシスとは、通常の3次元画像ではなく、CTやMRIのような約1mm間隔の断層像が得られます。 従来の画像では、乳腺密度の高い方などで、乳腺組織と病変とが重なり、病変が判断しづらいことがありました。 また、乳腺組織どうしが重なりあい、病変のようにみえてしまうこともありました。しかし、この画像があれば、乳腺組織の重なりを低減し、 より正確な診断が期待できることで、乳がんの早期発見の可能性が高くなります。
撮影におきましては、従来の方法と何ら変化はありません。 1回の圧迫で、通常撮影とトモシンセシスの両方を撮影しますので圧迫の回数が増えることはありません。 また、撮影時間においても当院の装置では、十数秒と短い時間で撮影可能となっており、撮影中に装置が、左右に動きますが、 体が接している部分は、固定された仕様となっていますので、安全に検査を進めることができます。曝線量に関しても、 日本乳がん検診精度管理中央機構の基準を満たしております。当院には、日本乳がん検診精度管理中央機構の認定技師も在籍しております。
※大阪市乳がん検診では、通常撮影(2D)のみとなります。
CT
当院のCTは一度に最も広い範囲が撮影可能な320列CTを導入しています。 従来CTより短時間で撮影が可能であり、これまでよりも息を止める時間が大幅に短縮しています。 また、X線による被曝線量も低減されており患者さんにやさしい検査を行っています。 さらに大量の画像情報を駆使して様々な断面や3D画像も作成しています。
MRI
当院の新全身用MRI装置(1.5T型Philips社製)はデジタルコイルを利用し、多くの身体情報を収集できるシステムとなっています。
また、検査部位に応じた多彩な専用コイルを取り揃えています。これにより、信号強度が従来に比べ40%アップすることで、撮影時間の短縮、画質の向上が図られています。
検査を受けて頂くドーム内直径も前機種に比べ、60から70㎝と拡大され、ゆとりある空間となっています。
また、リラックスした環境を提供できるよう、LED多色照明、視覚体験、心地よい音声案内の導入、ノイズ音の軽減が図られています。
心臓カテーテル検査装置
狭心症、心筋梗塞、下肢動脈疾患などの診断、治療に用いられます。
また最近増加傾向にある心房細動をはじめとした不整脈疾患の治療、その他ペースメーカ植込みなどにも用いられます。
2023年3月に新規機種へ更新しております。従来機種と比較して被ばく量の低減や画質向上が得られており、
またCTなど他の画像とリアルタイムで融合させることができ、治療の安全性に寄与しています。
アンギオCT
この装置は64列のマルチディテクターCTとフラットパネルアンギオ装置を組み合わせた最新型の自走式IVR-CTです。
血管造影を行いながらCTを撮像することが可能で、肝細胞癌のカテーテル治療(TACE)で有用性の高い装置です。
小さな肝細胞癌を発見し、さらに選択的に治療することで治療成績の向上と術後の肝機能の温存に貢献することができます。
RI(核医学検査)
核医学検査は、体内に投与した放射性医薬品(ラジオアイソトープ)が臓器や体内組織などに集まる様子を画像化し、
疾病の診断、病期や予後の判定、治療効果の評価などに用いられます。
核医学検査では、血流や代謝などの機能情報を画像化することができます。
つまり、疾病による形態変化が現れる前の微妙な兆候を、より早期に発見することができます。
放射線治療(リニアック)
- Elekta Synergy® エレクタ シナジー
- 革新的なイメージガイド放射線治療(IGRT)用リニアックです。単発撮影や連続(透視)撮影だけでなく、 コーンビーム技術による3次元のCT画像を撮影することができ、臨床情報も含めた位置合わせが可能です。 従来は確認が困難であった軟部組織まで判別できるため、より正確な位置決めが可能になります。
- ExacTrac Xray 6D
- 日々の治療に際して、放射線治療を行う直前に患者さんを2方向からX線を使用して撮影します。 そのX線画像とCTデータを比較することで放射線をあてる位置の誤差を修正します。 水平移動及び3方向に回転するロボット寝台により、1㎜以内の精度でより正確なポジショニングを実現します。
- AquillionTM LB
- 放射線を当てる場所を決めるCT撮影装置(放射線治療シミュレーター)です。 治療する範囲や照射する方法を決めるためCT画像を撮影し、治療計画用のコンピューターに画像を転送します。
- 当院の放射線治療計画装置
-
Pinnacle3 3次元放射線治療及び、強度変調放射線治療計画装置
Monaco 計算にモンテカルロ法を用いた放射線治療計画装置
MIM Maestro 放射線治療計画支援ソフトウェア
- 放射線治療システムの主な精度管理機器およびソフトウェア
-
放射線治療装置精度管理ツール Blue Phantom2、OmniPro-Accept Ver.7(3D水ファントムシステム)、 PROFIER2、Doselab/ImagePro(QA・画像解析ツール)、RAMTEC Smartなど
放射線治療計画検証ツール MapCHECK2、ArcCHECK、3DVH(3D 患者線量検証ソフトウェア)、 I’mRT Phantom、RadCalc(MU・ポイント線量検証ソフトウェア)
内視鏡部門
- 日本消化器内視鏡学会が認定した内視鏡指導施設として、責任ある診療体制を整備しています。
- 最新鋭の電子内視鏡システム、超音波内視鏡システム、X線透視装置、治療機器を駆使し、正確な診断と的確な治療を行います。
- 5台の内視鏡洗浄装置を配備し、検査ごとに完全に洗浄した清潔なスコープを使用します。
- 個室化された検査室で、快適さとプライバシーに配慮した検査を行います。
消化管内視鏡(上部・下部)
-
- 内視鏡的粘膜切除術(EMR):胃や大腸の早期がん、ポリープなど
- 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD):食道や胃の早期がん
- 内視鏡的止血術:胃潰瘍や十二指腸潰瘍などからの出血を内視鏡的に止血します。
- 内視鏡的静脈瘤硬化療法(EIS)・結紮術(EVL):食道静脈瘤からの出血を内視鏡的に止血したり、予防的に治療します。
胆膵内視鏡
-
- 内視鏡的胆膵管造影(ERCP):内視鏡を用いて胆管や膵管を造影し、膵がんや胆石の診断を行います。
- 内視鏡的結石除去術:総胆管にある結石を内視鏡的に摘出します。
- 内視鏡的胆管ドレナージ:胆管の狭窄部にチューブ(メタリックステントなど)を入れて黄疸を治療します。
超音波内視鏡(胆膵・消化管)
先端に超音波装置のついた特殊な内視鏡を用いて膵臓や胆嚢、消化管の詳細な検査を行います。
生理検査部門
心電図
胸と両手足に電極を着けて、脈の乱れ(不整脈)や狭心症、心筋梗塞がおこっていないかどうか調べる検査です。当院では、高度情報化時代に対応した最上位機能の多機能心電計を導入しています。
24時間心電図(ホルター心電図)解析
ホルター心電図は、24時間の心電図を記録することにより、普段の生活の中でどのようなときに 心臓の変化があるかを調べる検査です。通常の心電図に比べ情報量が多く、不整脈や狭心症などの 心疾患の診断、治療に役立つ検査です。
呼吸機能検査
肺活量や気管の空気の流れやすさなどを調べる検査です。技師のかけ声にあわせて大きく息を吸ったり吐いたりします。また、酸素や混合ガスを使った精密検査も行っています。
超音波診断装置
腹部エコー、甲状腺エコーなどの検査を行っています。腹部エコーは、超音波(エコー)を使って、肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓などを調べる検査です。甲状腺エコーは、甲状腺の大きさや病変の有無を調べる検査です。両者とも痛みのない、手軽で安全な検査です。また、肝がんの治療は、RVS機能を用いて安全にラジオ波焼灼療法(RFA)を行っています。
心臓・血管系超音波診断装置
心エコー、頸動脈(ドプラ)エコー、下肢血管エコーの検査を行っています。心エコーは、超音波(エコー)を使用し、心臓の大きさや心臓の筋肉の働きを観察することによって、心臓のポンプ機能が働いているかを調べる検査です。また、弁膜症などの心疾患の有無やその程度を詳しく調べることができます。頸動脈エコーは、首の中にある頸動脈を観察し、動脈硬化のために血管が傷んでいないか、血液の流れが悪くなっていないかを調べる検査です。下肢血管エコーは太ももからくるぶしにかけて動脈や静脈の流れが順調か、血栓(血のか たまり)がないかを調べる検査です。いずれの検査も痛みのない、手軽で安全な検査です。
トレッドミル
心電図、血圧をモニターしながら、だんだん速くなったり坂道になったりするベルトコンベアの上を歩くことにより、心臓に負担をかけ、安静時にはあらわれない心疾患を調べる検査です。
ABI・TBI/PWV 動脈硬化検査
手や足、足の指の血圧を測定し、それぞれを比べることで血管のつまりや血管が細くなっていないかを調べる検査です。また、同時に脈波(脈の伝わる速度)を測定し、血管の硬さを調べ、動脈硬化の程度を調べることができます。
筋電計(神経伝導検査)
筋肉や神経の電気活動を調べる検査です。手足の神経を電気で刺激しますので、軽い痛みを伴います。電気に弱い方はお申し出下さい。
脳波計
脳の機能を調べる検査です。頭に小さな電極をたくさん貼り付け、仰向けで静かに休んだ状態で検査します。技師がいくつか簡単な指示を出しますので、それにしたがってください。小さなお子様でもできる安心な検査です。意識障害やてんかんが疑われるとき等に検査を行います。