科学的根拠に基づき、お一人ずつご希望に沿った治療をご提案します

特色

心臓病、血管病は高血圧・脂質異常・糖尿病など生活習慣病をベースとして無症状のうちに静かに進行します。心臓病を発症した方はもちろんのこと、予備軍の方も無理なく生活習慣を調整しつつ、病気の発生・悪化防止に努めましょう。心不全のような慢性疾患につきましても、決して高齢という理由で消極的な対応することなく、お一人ずつご希望に合わせ多職種できめ細やかな対応を行っております。阿倍野区、東住吉区、平野区、西成区、天王寺区など近隣の医院の先生とも密な連携をとっておりますので、病状が悪化した場合は当院で、治療がひと段落つけば医院で、と柔軟に対応しております。

  • 心不全
    心臓が何らかの病気で弱ってしまった状態で、当院でも入院される患者数は増加しています。残念ながら根治には至りにくいですが、内服薬や日常生活の改善でうまく付き合うことができます。当院では入院中に心不全認定看護師を中心とした生活指導および栄養士・薬剤師による指導を行い、再度の悪化を予防します。基礎疾患の検索や治療も同時に行います。入院中にはリハビリテーションを行い、心機能の向上とともに、足腰が弱るのを防ぎます。

 

  • 狭心症、心筋梗塞
    冠動脈が動脈硬化で閉塞、狭窄する病気で、時として命に関わりますので、迅速な対応が必要です。外来検査としてはトレッドミルやエルゴメーターによる運動負荷検査に加え、320列マルチスライスCTや心筋シンチグラフィーにて評価し、薬剤治療や、必要に応じて入院の上でカテーテルによる負担の少ない方法で治療を行います。入院は主に3-4日の短期間で、主に手首の動脈から治療を行います。2023年3月から透視装置を入れ替え最新の機種となっております。これまで以上に被ばく量も少なく、負担軽減に貢献しています。症状が急に悪化している場合にはお近くのかかりつけ医へ相談の上、速やかに受診してください。

 

  • 閉塞性動脈硬化症
    足の血管が動脈硬化で細くなる病気で、歩行時に足がしびれて歩けなくなってしまいます。狭心症同様、血管の狭窄が原因であるため、やはりカテーテルによる治療が有効です。短期間の入院で治療を実施しています。膝からつま先までの細い動脈に対しても、症状の改善が期待できる場合には血管内治療を行っておりますので、足指のしびれや痛みでお困りの際には是非ともご相談ください。

 

  • 不整脈
    「脈の乱れ」が生じる疾患で、心房細動・心房粗動・発作性上室頻拍・心室頻拍などがあります。軽症であれば内服薬にて治療を行いますが、治療効果が不十分の方にはカテーテルによる治療を行います。3Dマッピングシステムを使用しますので、従来と比較してカテーテル中の放射線被ばくを低減できます。狭心症同様入院は必要ですが、およそ4日間の入院で治療が可能です。心房細動の場合は早期に治療すると再発率も低く、早期発見、早期治療が望ましいです。慢性化すると最初は症状がなくとも、5-10年持続すると息切れや足のむくみなどが悪化することが多く、早期のカテーテル治療をおすすめしています。

 

  • ペースメーカー
    脈が遅くなるとめまい、ふらつき、最終的には失神に至ります。ペースメーカーが治療手段ですが、失神の原因が分からない場合、ウエラブル端末による診断指導をさせていただき、不慣れな方につきましては2週間記録の心電図、もしくは植込み心電計で検査を進めてまいります。ペースメーカーの適応になりましたら入院の上で手術を行います。およその入院期間は1週間です。最近のペースメーカーはMRIが撮像可能となっておりますが、他院で植込みの方でもペースメーカー手帳をお持ちいただければMRI撮像致します。まずはペースメーカー外来のご予約をお願い致します。当院通院中の方には遠隔モニタリングを導入しております。定期通院の間に生じたトラブルも迅速に対応できるので安心です。

医師のご紹介

坂谷 知彦(さかたに ともひこ)
役職
副院長、循環器内科部長
専門分野
不整脈、虚血性心疾患、心臓核医学
資格

日本内科学会認定内科医・総合内科専門医、日本循環器学会認定循環器専門医、日本不整脈心電学会認定不整脈専門医、日本心血管インターベンション治療学会認定医、日本核医学会認定核医学専門医、日本不整脈心電学会「植込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療」研修修了、日本循環器学会近畿支部評議員、臨床研修指導医講習会修了

志熊 明(しくま あきら)
役職
医長
専門分野
循環器全般
後藤 大輝(ごとう だいき)
役職
医長
専門分野
循環器全般
前田 孝雄(まえだ たかお)
役職
非常勤
専門分野
循環器全般
資格

日本内科学会認定内科医、日本循環器学会循環器専門医、日本超音波学会専門医

矢西 賢次(やにし けんじ)
役職
非常勤
専門分野
冠動脈・下肢末梢血管インターベンション
資格

日本内科学会認定内科医・指導医、日本心血管インターベンション学会認定医、日本循環器学会専門医

下尾 知(しもお さとし)
役職
非常勤
専門分野
循環器全般 不整脈
資格

日本内科学会認定内科医

主な疾患

狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、下肢閉塞性動脈硬化症、心房細動・徐脈性疾患といった不整脈、心不全など

診療実績 2023年度

・外来患者数  39.7人/日
・入院患者数 12.8人/日
・平均在院日数 7.9日

診療担当医表

1診 坂谷 志熊 志熊 後藤 後藤
2診 後藤 下尾 坂谷 矢西 志熊
共通診 坂谷

※1診(初診・予約外のみ)
※2診(予約のみ)
※共通診 第2・4金曜日(午後) ペースメーカー外来

主な検査・治療実績 2023年度

主要診断群分類(MDC6桁) 件数
狭心症、慢性虚血性心疾患 191件
心不全 104件
頻脈性不整脈 84件
閉塞性動脈疾患 36件
徐脈性不整脈 27件
肺炎等 12件
その他感染症(真菌を除く) 11件
急性心筋梗塞(続発性合併症を含む) 9件
静脈・リンパ管疾患 8件
その他の循環器の障害 5件
その他 38件
心臓カテーテル関連 2021年度 2022年度 2023年度
冠動脈造影 162件 123件 101件
冠動脈インターベーション 208件 160 124件
末梢血管インターベーション 27件 40件 35件
ペースメーカ植え込み 44件 41件 34件
カテーテルアブレーション 54件 78件 74件
その他検査 2021年度 2022年度 2023年度
心エコー検査 3,301件 3,347件 3,142件
トレッドミル 188件 167件 140件
ホルター心電図 216件 257件 285件
心筋シンチ 292件 223件 187件
冠動脈CT 196件 316件 253件

関連情報

当院でカテーテルアブレーション治療を受けられた患者さん・ご家族様へ研究へのご協力のお願い

今後の医学・医療の発展のために、患者さんを診療・治療した結果を臨床研究という形で、学会や論文などで報告することがあります。これらの臨床研究は当院の倫理委員会で充分に審議され認められたものです。現在、進めている研究につきましては随時ウェブサイト上でお知らせいたします。

なお個人情報については、患者さん個人を識別できる情報は一切利用しませんので個人情報が外部に漏洩することは一切ありません。

ただし、情報の利用を拒否する権利はございますので、その際は主治医にお申し出ください。

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