手外科(てのげか)について
手外科(てのげか)とは?
手が思うように使えなくなったことはありませんか? 人間にとって手はなくてはならないものであり、 怪我をしたりして痛めるとそのありがたみがよくわかると思います。この「手」という器官は非常に繊細で、 解剖学的にも非常に複雑です。そのため整形外科専門医の中でも、 特に手の問題を治す手外科専門医が存在します(https://www.jssh.or.jp/index.html)。 手外科専門医は、上肢(手・肘・肩)を専門に扱う知識と技術を持ち合わせている上に、 末梢神経外科(神経の障害を診断・治療する)や微小外科(顕微鏡を使用した手術:マイクロサージャリー)も同時に扱うことができます。
当院は手外科指導医/専門医が在籍する手外科認定研修施設です。 以下のように上肢に関する多岐にわたる疾患や外傷を、子供から高齢者まで幅広く専門的に取り扱っております。 入院手術だけでなく、患者さんの負担を軽減するためにも日帰り手術を積極的に数多く行っています。 日帰り手術では、腕だけに麻酔をかける伝達麻酔を用いることで除痛効果が長く続き、 体への負担がより少ない手術となります。また、顕微鏡や手関節鏡を用いることで、 低侵襲で傷跡の少ない手術を心掛けています。
取り扱っている疾患・外傷
神経損傷
- 神経損傷(神経切断、神経麻痺、下垂手などの麻痺手、人工神経移植)
- 手根管症候群
- 肘部管症候群
- 腕神経叢損傷
- 胸郭出口症候群
- 腓骨神経麻痺(下垂足)
骨・関節障害
- 母指CM関節症
- キーンベック病(月状骨軟化症)・プライサー病(舟状骨軟化症)
- 変形性指関節症(へバーデン結節・ブシャール結節)
- 変形性手関節症(STT関節症)
- 変形性肘関節症
腱・靭帯障害
- 腱損傷(伸筋腱断裂・屈筋腱断裂)
- 靭帯損傷(靭帯断裂、TFCC損傷)
- 腱鞘炎(ドケルバン病、ばね指)
- テニス肘(上腕骨外側上顆炎)・ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)
- 野球肘
- Dupuytren(デュプイトラン)拘縮
腫瘍(軟部腫瘍、骨腫瘍)
- ガングリオン
- グロムス腫瘍
- 腱鞘巨細胞腫
- 内軟骨種
関節リウマチ
- 関節リウマチによる手の変形
- 関節リウマチによる手・肘関節障害
外傷(骨折、脱臼)
- 上肢(特に手や肘)の新鮮骨折や脱臼(小児例も含む)
- 骨折後の偽関節(骨折が治癒していない)
- 骨折後の変形治癒(変形している)
- 関節拘縮(関節が固くなっている)